創造的な作業において慣れは敵
科学と芸術の分野でそれぞれ成功したチームの共通性についての論文が発表されたという話題がしばらく前にあったと思ったのですが、検索したらそれと思しき話題が掲載されているページは一つしか見つかりませんでした。2年前の話題ともなるとWeb上でも探すのが難しかったりするのですね。
共通性として挙げられていたのは以下になります。
- チーム構成人数の4分の1以下が新人
- 異分野の人々が入っている
- ベテランが長期に関わっていない
科学的(定量的)な研究としては疑問があるということで以後話題に上らなくなったようですが、上の共通性を定性的に考えると、表題にもした「創造的な作業において慣れは敵」ということになるのではないかと思いました。
ベテランが長期に関わっていないという要素は結論に含まれることが容易にわかると思うので他の二つを考えると、新人がいるというのは自分の考えや常識を語る場合に省略をしにくく、また相手から積極的に疑問を提示されることにもなるので物事の本質を意識しながら作業に臨む必要性が高まります。異分野の人々がいると、同じことについて考える場合に異なった切り口、考え方に立脚した意見を聞けるので、自分にとって未知の事物の検討をする機会が増えます。
以上から科学や芸術のような本質的には繰り返しがない作業においては、常に自分が関わっている事物の本質を見つめ、未知の事物に対する感覚を鋭敏にし、刺激を受けて作業できるようにしていると成功しやすいということになるのではないかと思いました。